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ボールペンくらいで横領はおおげさ?(『ねんきんネット2013春号』監修原稿より)


先日『ねんきんネット2013春号』(株式会社 法研 発行)に監修したQ&A記事(Answer部分執筆)をブログで紹介します(「社内トラブル よろず相談ページ」)。


Q. 備品を平然と持ち帰る社員がいます(総務課:A)

建設会社の総務課で働いています。経済環境の厳しい昨今、弊社でも経費削減に取り組んでいて、さまざまな無駄を洗い出しています。その中で問題視され出しています。「消耗品」についてです。原因を調査する中で、営業部から匿名で報告が上がってきました。

部の先輩Bが、備品をよく持って帰ってしまっているようだということです。先輩の行為なので本人にも言いづらく、上司等に伝えるにしても先輩の耳に入れば人間関係がギクシャクするだろうと思い、言えないで困っているということでした。

このような場合、どう対応したらいいのでしょうか…。


A. 問題社員を処分する前に、会社の管理体制を見直すべきでは

この程度で会社に損害を与えたとまでは言えないのではないか…。しかし、金額の多寡ではなく横領なので大きな問題では…。など、このようなケースでは、「懲戒処分」をすべきかどうか悩ましいところですね。ただ、このBさんは常習のようですので、放置したりしないで、会社として対応することが必要だと思います。

懲戒処分を行う場合は、会社秩序への影響や本人の反省度合などを考慮したうえで、違反した行為と適用した処分とのバランスをとることが大切です。一般的に、会社が行う懲戒には口頭注意、訓告、けん責、減給、出勤停止、懲戒解雇などがあります。内容を大別すると、「罰を与える」という趣旨の重い懲戒と、「反省を促す」という趣旨の軽い懲戒があります。

今回は「消耗品」の横領ということですので、いきなり「懲戒解雇」はバランスを欠きます。軽い懲戒処分が相当です。ただし、これがレジ係やタクシー運転手などの場合だと、少額であっても重い懲戒となるケースもあります。

いずれにせよ、このような懲戒処分を行うには「就業規則」等、懲戒に関する規定類が整備されていることが前提です。また、日常業務で最低限必要な文具以外は、各社員から回収するなど、そもそも着服ができないような管理体制づくりが何より重要ではないでしょうか。



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